ドイツレベル 1/87 BIG BOY ロコモーティブ 02165 プラモデル

製作中。説明書は英文だが、図が豊富で全くわかりやすい。部品の精度もまずまず。

半世紀以上も前、東北地方の出稼ぎ労働者を扱ったドキュメンタリーを見た。冬の間、東京で石焼き芋の屋台(まだ軽トラじゃなかった)を引き、大晦日に帰省する父親。その時、小学生の息子のために買ってきたお土産が蒸気機関車のプラモデル。蒸気機関車のプラモデルなんて、昔も今も大きくて嵩張るのに、汽車の客席で嬉しそうに抱えてた。父親を迎える少年の満面の笑み。プラモの箱を枕元に置いて眠る息子。蛍光灯も普及してない時代だから、裸電球の薄暗い部屋だけど、囲炉裏の焔は暖かそうだった。蒸気機関車のプラモデルは、昔も今も少年の夢。

多分古いキットの再販と思われる。各パーツにはバリやヒケが見られる。ただ各パーツ表面のモールドは実にメカメカしく、雰囲気は大変良い。よく見ると台車裏にモノグラムモデルの表記があり、ああ、「ご機嫌、最高、モノグラム」のキットだったか、と納得した。パーツ数は抑えられており、また各パーツのハメ合わせもしっかりしているので、あまり接着剤を使用しなくても組み上がる。大らかな時代のキットとしては隙間も少ない。完成品の雰囲気は素晴らしいと思う。ただ透明パーツは用意されていないので、機関室の窓と前後ライトレンズは何とかしたい部分である。またボイラーに沿った手摺は本体と一体成形されており、ここを削って別体化すれば更に良くなると思われるが、作業は大変そうなので初心者にはお勧めしない。ロッド類のパーツ構成を考えると、可動化は考えない方が良いと思う(不可能ではないだろうけど、大改造が必要かと)。

商品が手元に届くまで時間が掛かりすぎで届いた品物を受け取ったさい嫌な音がしたので確認したら部品がランナーから取れてました

パーツ数は少なめで、素材は黒一色です。なので、コスパ的にはあまり良くないと感じます。塗装趣味のあるかたでないとがっかりするとおもいます。

実に細かくて成型がきれい。ここまで単体で彫刻ほか複雑な金型を作れるのかと感心しました。最初から細かく成型されているので、各部品の取り付けが少なく、意外と早く組み立て出来ました。動輪等はパチンとはめ込みうまく嵌ります。接着剤を使用しないのは反対側もうまく仕上がるように配慮されていて、動輪が動く為では無いように思います。気持ちよく組み立ても進んでいましたが、ボイラー下部のT型の突起に筒状の部品の片方を形に合わせてはめ込む際、折れてしいました。さらに、反対側も同じように折れました。ピンバイスで穴をあけ、針金を通して修復しよう思ったけど反対側は部品も飛んでわからなくなったので諦め、その筒状の部品の反対側を先にシャーシに固定しました。そして、シャーシとボイラー部分を合わせてテープで止め、その部品が半乾きでまだ回る時に、反対側をピンセットで動かし指定の箇所に接着し、前から見て平行になるよう調整しました。その後、片方の折れたT型の部品が見つかり両方とも穴が開いてる所に固定して、見た目は問題なく仕上がりました。この部分は3本の筒状の動く部品で調整するので大変な思いをしました。このT型の突起は弱すぎます。また、残念なのは、フロントから両側面に続く手すりが一体成型でボイラーに板状にくっ付いている所です。キチンと11個の穴を開け、船の手すりのように成型して、横向きに差し込むようにして欲しかったと思います。大変細かくて、きれいで、素晴らしいけど、このような手抜きが１箇所でもあればスポイルしてしまう。レールは繋ぎ目が弱い感じです。もっと重なる部分の面積を広くするか、もうちょっと考えて欲しい。本体をレールに乗せると、うまく全体がレールに乗らないので透明ボンドで一輪づつ接着しました。はみ出たところは爪楊枝でくるくる回して取り除きました。

やはりパーツの残がいも無く､仕方ないので、コニシゴムボンドで止めておきました。

満足しています